念称寺 (滋賀県甲良町) 本堂

念称寺の建つ甲良町下之郷は<清流と水車の里>と謳う犬上川扇状地で、
農業を主とする集落である。
室町時代初期には下之郷城があり、多賀氏が治めていたが、戦国時代
織田信長に滅ぼされている。
その時代に活躍した藤堂高虎の出生地は下之郷の隣に位置する在士
で、多賀氏とは関係があった。

念称寺は室町時代に天台宗寺院として開創されたと伝えられているが、
詳細は不詳である。
文明年間(1469~87年)蓮如上人がこの地に巡錫した際に浄土真宗
に改宗している。
度々火災に遭い、1875年の大火で全焼したが、西国三十三所第32番
観音正寺の観音堂が1880年建て替えられるに際して、部材全てを
運んで念称寺本堂を再建している。
観音堂の建立は定かではないが、室町時代と推定されている。
元は茅葺であったが、その上にトタン屋根が張られている。

<滋賀県湖東のお寺一覧>

(1)寺名:念称寺(ねんしょうじ) 
(2)住所:滋賀県甲良町下之郷1461
(3)山号:九法山 (4)宗派:真宗大谷派
(5)開創:不詳(室町時代) (6)本尊:阿弥陀如来
(7)その他
1)本堂:県指定文化財 室町時代 旧観音正寺観音堂
2)阿弥陀如来立像:町指定文化財 藤原時代 像高56cm
3)訪問日:2017年7月9日

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                下之郷集落

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                念称寺全景

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                  門前

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                  本堂

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                 宝篋印塔


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