長国寺 (岐阜県恵那市) 西行伝説

平安時代末期の歌聖と呼ばれた西行は1140年出家後、各地を巡る
漂泊の旅に出て多くの和歌を残しており、また各地に西行伝説が残っている。
1186年東大寺再建の勧進行で奥羽や鎌倉を訪れている。
その帰り途次に、現在の恵那市中野に庵を結び3年間逗留し、そこで最期を
迎え長国寺で葬送され、中野坂(西行坂)に葬られた(西行塚)という伝承が
1614年書写の<長国寺縁起>に記されている。
西行は1190年大阪府弘川寺で最期を迎えたのが通説である。
西行塚は室町時代末期に建立されたと考えられ、江戸時代には中山道の
名所ともなり、芭蕉も訪れて句碑が残っている。

長国寺は702年長興寺として開創されたと伝えられるが、他にも説がある。
鎌倉時代初期の根津甚八ゆかりの寺でもあった。
1596年再興され曹洞宗長国寺となっている。

<岐阜県のお寺一覧>

(1)寺名:長国寺(ちょうこくじ) 
(2)住所:岐阜県恵那市大井町1246
(3)山号:稲荷山 (4)宗派:曹洞宗
(5)開基:行基 (6)開創:702年 
(7)本尊:釈迦牟尼
1)関戸宝篋印塔:県指定文化財 鎌倉時代 根津甚八の供養塔
  長興寺跡出土五輪石塔台座:市指定文化財
2)仏涅槃図:市指定文化財 1671年
3)馬具:市指定文化財 江戸時代
4)参考
  西行塚:県指定史跡
  西行歌碑:待たれつる入相のかねの音す也あすもやあらばきかむとす
  芭蕉句碑:西行のわらじもかかれ松の露
5)訪問日:2014年6月14日


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                 西行坂

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               西行坂からの眺望

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                 西行塚

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                西行歌碑

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                芭蕉句碑

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                長国寺全景

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                 本堂





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