放光寺 (福井県越前市) 身代り地蔵尊

越前市を流れる日野川の支流・浅水川を背にして建つ地蔵堂に祀られて
いる地蔵尊を<身代り地蔵尊>と呼んで、地元の人々の篤い信仰を
集めている。
それには、次のような伝承がある。
 近くの村に、小天狗と呼ばれる剣の使い手がいて、美しい妻を迎えたが、
いつしか妻が夜毎出かけ、放光寺へお参りするのを、小天狗は妻の
浮気と嫉妬し、地蔵尊の陰に隠れて、妻を斬ってしまう。
小天狗は妻を斬ってしまった自らの性におののきながら家に帰ってみると、
妻が目の前にいるではないか。不思議とも恐ろしいとも思い、翌日
地蔵尊の様子を見に行くと、地蔵尊の右肩から脇腹にかけて、大きな
刀傷を受けている地蔵尊が妻の身代りになっていたのである。
身代り地蔵尊堂は放光寺の北100mほどの浅水川岸にある。

放光寺は15世紀末、天台真盛宗開祖・真盛上人によって開創されたと
伝えられる。
境内のムクノキが目立つ。

<福井県のお寺一覧>

(1)寺名:放光寺(ほうこうじ) 
(2)住所:福井県越前市中新庄町59-12
(3)山号:高源山 (4)宗派:天台真盛宗
(5)開基:真盛上人 (6)開創:15世紀末 
(7)本尊:阿弥陀如来
(8)訪問日:2015年4月26日

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                  浅水川

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                 身代り地蔵堂

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                 放光寺全景

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                  山門

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                 ムクノキ

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                  本堂

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                真盛上人供養塔


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