円頓寺 (京都府京丹後市久美浜町)

6世紀末の用明天皇の第3皇子であり、聖徳太子の異母弟でもある
麻呂子皇子(当麻皇子)が大江山の鬼退治を行い、七仏薬師を七ヶ寺に
祀ったという伝説が丹後や丹波に伝わっている。
丹後の七ヶ寺にも諸説があり、その内の一ヶ寺が円頓寺である。
久美浜町の山深い里に建つ円頓寺は麻呂子皇子によって開創され、
仁安年間(1166~69年)に再興され、36坊をかかえる大寺といわれた。
文禄年間(1592~96年)に火災で壊滅したが、大聖院と仁王門だけが
残り、この大聖院が円頓寺の法灯を引き継いで、現在の円頓寺となっている。

現在の仁王門が境内から離れて建っていることからも、往時の円頓寺の
広大な伽藍が想像できる。
典型的な里寺であり、お寺探索の醍醐味を味わう。

<京都丹後のお寺一覧>参照

(1)寺名:円頓寺(えんどんじ) (2)住所:京都府京丹後市久美浜町円頓寺727
(3)山号:大治山 (4)宗派:高野山真言宗
(5)開基:麻呂子皇子 (6)開創:600年前後 (7)本尊:薬師如来
(8)その他
1)本堂:市指定文化財 1660年城崎温泉・福聖院から移転
  仁王門:市指定文化財 1772年
2)本尊・薬師三尊像:重要文化財 藤原時代
3)熊野十二社権現懸仏:府指定文化財 鎌倉時代
4)銅経筒:府指定文化財 1170年
5)円頓寺惣門再興勧進状:府指定文化財 1501年

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                       仁王門

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                       仁王像

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                        全景

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                        本堂

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                        本堂

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                 薬師如来坐像(説明板写真)

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                      円頓寺集落

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