円満寺 (滋賀県長浜市高月町) 己喬山惣山7ヶ寺

近江の鬼門に位置する己高山(こだかみやま)<923m>は奈良時代に
泰澄や行基によって開かれた山岳信仰の霊地であり、その後最澄が再興
していったといわれている。
己高山縁起(1407年)によれば、<惣山之七箇寺>として観音寺、法華寺、
石道寺、満願寺、安楽寺、松尾寺、円満寺があったと伝えている。
また、興福寺の古資料(1441年)によれば、<己高山五箇寺>として
法華寺、石道寺、観音寺、高尾寺、安楽寺があり、観音寺の別院として
飯福寺、鶏足寺、円満寺があったと伝えている。
資料によって異なるが、観音寺(鶏足寺が本坊)が中心的な存在であった
といわれている。
現在は、いずれも廃寺か無住の状態であるが、それらの残された仏教文化財
は地元の人達によって維持管理され、湖北の仏教文化を今日あらしめている。

円満寺は現在、日吉神社境内に小さな阿弥陀堂と鐘楼を残すのみであるが、
かっては大寺で、鎮守社として比叡山の日吉社を迎えたといわれている。

<滋賀県湖北のお寺一覧>

(1)寺名:円満寺(えんまんじ) 
(2)住所:滋賀県長浜市高月町井口122
(3)山号:己高山 (4)宗派:浄土真宗本願寺派
(5)開創:不詳 (6)本尊:阿弥陀如来
(7)その他
1)梵鐘:重要文化財 1231年
2)参考
  日吉神社本殿:県指定文化財 1738年
3)訪問日:2014年4月19日

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                  蓮池

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                  鐘楼

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                  梵鐘

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                 槻の木

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                 阿弥陀堂

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                 日吉神社


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