飛鳥寺<安居院> (奈良県明日香村) 日本最初の本格的寺院

飛鳥の中心地に建つ飛鳥寺(安居院)は1826年建立の小さな本堂と
観音堂、飛鳥寺塔礎、蘇我入鹿首塚などが残るこじんまりとしたお寺で
あるが、元々は588年当時の権力者・蘇我馬子が発願し、現在の飛鳥寺
を中心にした寺域に596年頃一応の伽藍が建立された法興寺が始まりで
ある。
一塔三金堂の飛鳥寺伽藍配置様式を持つ本格的なお寺として日本最初の
寺院と考えられている。

飛鳥時代を通じて中心的な寺院として扱われ、天武期(672~686年)
には飛鳥四大寺(飛鳥寺、川原寺、大官大寺、薬師寺)の一つとして大いに
栄えている。
平城京遷都にともない、飛鳥寺(この時は元興寺)は平城京に移転するが、
この地に依然としてお寺は残り、平安時代を通じてそれなりの伽藍も維持
されていたが、1196年落雷で伽藍は焼失している。
1826年に現在の本堂が建立され、安居院として法灯を継いでいる。

現在の本堂は当初の中金堂の位置に建立されており、本尊の釈迦如来
(飛鳥大仏)は当初の本尊であるが1196年の落雷で傷んでおり補修が
なされている。
飛鳥寺の前に立ち、飛鳥時代の伽藍を想像するだけで面白い。

<奈良県のお寺一覧>

(1)寺名:飛鳥寺(あすかでら)<正式名:安居院(あんごいん)>
(2)住所:奈良県明日香村飛鳥682
(3)山号:鳥形山 (4)宗派:真言宗豊山派
(5)開基:蘇我馬子 (6)開創:6世紀末 
(7)本尊:釈迦如来
(8)その他
1)本尊釈迦如来坐像:重要文化財 飛鳥時代 像高275cm
2)飛鳥寺跡:国指定史跡
3)蘇我入鹿首塚
4)飛鳥大仏石碑:1792年

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                 山門

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                 全景

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               飛鳥大仏石碑

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                 本堂

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                 塔礎

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               蘇我入鹿首塚


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