聖護院 (京都市左京区) 本山修験宗総本山

京都市左京区にある聖護院は、1090年園城寺の僧・増誉
大僧正によって開創された。
1090年白河上皇が熊野詣の折、増誉が先達として案内し
たことにより、増誉は白河上皇から常光寺(円珍開創と伝わ
る)を下賜され、現在地に聖護院として開創している。
1236年後白河法皇の皇子・静慧法親王が入寺して以来、
明治維新まで門跡寺院として栄え、聖護院門跡と呼ばれている。
応仁の乱以降、転々と寺地を変え、1676年に現在地に
戻っている。

室町時代以降、修験道の中核寺院として熊野三山検校を務めた。
江戸時代には、天台宗系の本山派と真言宗系の当山派の2派が
修験道を司ったが、聖護院は本山派の中核となった。
また、江戸時代に二度にわたり御所が火災に遭い、その都度、
聖護院は仮御所となっている。

聖護院の西側はかって<聖護院の森>と呼ばれる森が展開して
いたそうだ。
また、<聖護院八ツ橋><聖護院大根>などの産物は、この
地域を発祥としている。

現在の聖護院は山伏・修験道などを連想する風景はなく、
門跡寺院としての風景が漂っているが、内部に祀られている
仏像をお参りすることで修験道の一端を感じる。

<京都市左京区のお寺一覧>

(1)寺名:聖護院(しょうごいん) 
(2)住所:京都市左京区聖護院中町15
(3)山号:なし (4)宗派:本山修験宗総本山
(5)開基:増誉大僧正 (6)開創:1090年 
(7)本尊:不動明王
(8)その他
1)重要文化財仏像など
  本尊不動明王立像:藤原時代 像高116cm
  不動明王立像:藤原時代 像高114cm
  智証大師坐像:1143年 良成作
2)書院:重要文化財 江戸時代初期 1676年御所から移築
3)その他重要文化財
  熊野曼荼羅図:14世紀
  光格天皇宸翰:神変大菩薩号勅書
  後陽成院宸翰消息
  円珍入唐求法目録など(智証大師坐像胎内納入品):859年
  山城国冨家殿山絵図
4)聖護院旧仮皇居:国指定史跡
5)宸殿襖絵:狩野益信・永納の筆
6)訪問日:2010年4月25日、2013年1月19日


画像
                 山門

画像
                 玄関

画像
                 宸殿

画像
                宸殿前庭

画像
                 本堂

画像
               <重文>書院



この記事へのトラックバック