見性庵 (滋賀県甲賀市土山町) <重文>長屋王願経

滋賀県の桜スポットで人気の高い<鮎河の千本桜>の鮎河地区に建つのが
見性庵である。
特に、うぐい川堤の桜並木は絶景である。

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               うぐい川の桜並木
             2024年4月10日撮影

見性庵は、文保年間(1317~19年)に南禅寺第5世住持の佛燈国師
によって開創されたと伝えられている。
その後、盛衰を経て1840年頃再興され今日に至っている。

見性庵に伝わる<重文>大般若経(別名:長屋王願経)43帖は、奈良時代
前期の皇族で政治の中枢にいたが、藤原一族の陰謀により自害したと言われる
長屋王が願主となって写経された大般若経の一部である。
長屋王願経には<和銅経:和銅5年(712年)>と<神亀経:神亀5年
(728年)>各々600巻がある。
和銅経は最古の大般若経と言われている。
和銅経600巻の内、220巻が現存しており、その内212巻がこの土山町の
3ヶ寺(常明寺、太平寺、見性庵)に集中して伝わっている。
一説には、奈良・薬師寺から安土町・桑実寺を経て、何故か土山の3ヶ寺に
伝えられている。

<滋賀県湖南地域のお寺一覧>

(1)寺名:見性庵(けんしょうあん) 
(2)住所:滋賀県甲賀市土山町鮎河1031
(3)山号:直指山 (4)宗派:臨済宗南禅寺派
(5)開山:佛燈国師 (6)開創:1317~19年 
(7)本尊:十一面観音
(8)その他
1)大般若経(長屋王願経)43帖:重要文化財 712年
2)訪問日:2010年1月30日、2024年4月10日

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                 全景

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                 山門


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