海龍王寺(奈良県奈良市) 雪柳の風景

<雪柳の寺>として知られる海龍王寺は731年光明皇后の発願に
より創建されたお寺で、平城宮の東北に位置することから隅院・
隅寺と呼ばれた。
境内から白鳳時代の瓦が発掘されたことから、すでにあったお寺を
取り込んで創建されたと考えられている。

6(29-0181)(00)海龍王寺雪柳.JPG
                  雪柳

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初代住職の玄昉が唐から持ち帰った経典の書写(写経)が初めて
行われたことから、<写経発祥の寺>としても知られている。

さらに、珍しい五重小塔が国宝に指定されており、奈良時代の
貴重な建築資料になっている。
<国宝五重小塔:海龍王寺、元興寺極楽坊>

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                  五重小塔

こうした歴史と文化財を柔らかな白雪のような雪柳が包み込んで
いる風景は古都奈良でも特筆しうる存在であり、天平の風景を
彷彿とさせる。

<奈良市のお寺一覧>

(1)寺名:海龍王寺(かいりゅうおうじ)
(2)住所:奈良県奈良市法華寺北町897 
(3)山号:なし (4)宗派:真言律宗 
(5)開山:玄昉 (6)開基:光明皇后
(7)開創:731年 (8)中興:叡尊 1236年 
(9)本尊:十一面観音
(10)その他
1)五重小塔:国宝 奈良時代前期 高さ4m 西金堂に安置
2)主な伽藍
  本堂:1666年再建
  西金堂:重文 奈良時代(鎌倉時代に大修理)
  経蔵:重文 鎌倉時代 叡尊によって建立
  大師堂:弘法大師を奉る
  山門・土塀:室町時代 市指定
3)重文仏像
  十一面観音立像:本尊 鎌倉時代 像高94cm
       金泥・彩色が鮮やかに残る
  文殊菩薩立像:鎌倉時代 115cm
4)その他文化財
  舎利塔:重文 鎌倉時代
  寺門勅額:重文 奈良時代
  毘沙門天画像:重文 平安時代
  隅寺心経:奈良時代 伝空海筆
5)雪柳の名所
6)訪問日:2008年4月9日


1(29-0181)(00)海龍王寺山門.JPG
                  山門

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                  山門

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                  土塀

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                  参道

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                  中門

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                  境内

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                  境内

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                  境内

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                  本堂

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                 西金堂

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                  経蔵

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                 大師堂

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                 地蔵尊


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