法界寺(京都市伏見区) <国宝>阿弥陀堂と阿弥陀如来

法界寺は醍醐寺の南、日野の里に寂しく佇む小さなお寺であるが、
その由緒は光輝くものがあり、阿弥陀堂・阿弥陀如来坐像と二つ
の国宝を擁する芸術史上欠かせないお寺なのである。

日野の里は、藤原氏の支流日野氏の郷であり、親鸞聖人・日野富子
などが日野一族の出身で共に日野の里で誕生したといわれている。
法界寺は日野氏の氏寺であり、本尊薬師如来は安産・子授け薬師
として信仰が篤く、日野薬師と呼ばれている。

親鸞聖人の誕生地(日野有範の長子として1173年この地に誕生)
として、西本願寺別堂の日野誕生院が法界寺の横に1931年建立
されている。

日野富子は足利義政の正室で悪妻・悪女の評判がある女性ではあるが、
実態はそうでもないのだろう。ただ、京都の平安時代からの建築物が
ほとんど壊滅した応仁の乱の一因をなしたことは事実である。

<京都市伏見区のお寺一覧>

(1)寺名:法界寺(ほうかいじ)<通称:日野薬師> 
(2)住所:京都市伏見区日野西大道町19
(3)山号:東光山 (4)宗派:真言宗醍醐派別格本山
(5)開基:日野資業 (6)開創:1051年
<開創については諸説あるが、実質上は日野資業である>
(7)本尊:薬師如来 
(8)その他
1)日野氏菩提寺
2)伽藍
  阿弥陀堂:国宝 鎌倉時代前期(1226年ころか) 
       日本の七阿弥陀堂のひとつ
  本堂(薬師堂):重要文化財 1456年 奈良県斑鳩町の伝燈寺から移築
3)仏像
  阿弥陀如来坐像:国宝 11世紀末 定朝様 丈六
  薬師如来立像:重要文化財 12世紀 
  十二神将立像:重要文化財 鎌倉時代
4)他の文化財
  阿弥陀堂内の障壁画:重要文化財 土壁に描かれた壁画として貴重
5)境内:市指定史跡
6)西国四十九薬師霊場第38番
7)日野の裸踊り:1月14日
8)訪問日:2005年8月24日、2016年5月8日

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                  山門

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                  境内

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                  境内

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                  境内

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                阿弥陀堂

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                阿弥陀堂

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                阿弥陀堂

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                阿弥陀堂

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               薬師堂(本堂)

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                 大師堂

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